誠実性の違いが生まれるメカニズム

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誠実性とは、人が内にもっている基準やプランに固執することです。

そのため、誠実性のスコアが高い人は、自制心があり、こつこつと目標に向けて着実に前進することができる人です。

一方、誠実性のスコアが低い人は、自制心がないので、何をやるにも落ち着きがなく、集中力や根気がないので、目標を達成することは難しい人です。

このような違いが出るのはどうしてでしょうか? 今回は誠実性に違いが生まれるメカニズムについて紹介しようと思います。

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誠実性を図る実験

誠実性を図るのに、アイオワ・ギャンブリング課題というものがあります。これは、4組のカードをテーブルに裏返しにおいて、好きな山からカードを引いていくというものです。

カードを取ると現金が手に入りますが、ときどき罰金を支払わなければいけません。カードの山は2つパターンがあります。現金が多くもらえるけど、罰金がそれ以上に多く最終的に儲からない山と、もらえる現金は少ないけれど、罰金はそれよりも少なく最終的に儲けが出る山です。

誠実性のスコアが高い人は、山を引いていくにつれて、山のパターンを読み取り、最終的に儲けがでる山だけを引いて利益を得るのですが、誠実性のスコアが低い人は、いつまでも儲からない山から引いて利益を出すことができないようです。

こうなるのは、誠実性のスコアが低い人は、現金が多くもらえるという、おとりの誘惑に勝つことだできずに、慎重に考えることができないためだそうです。

アイオワ・ギャンブリング課題の他にも、誠実性を図るのに広島大学で考え出されたゴー/ノーゴー課題というものがあります。これはスクリーンに文字が出たら、できるだけ早くキーを押すというものです。ただし、xがでたらキーを押してはいけないというルールがあります。

これと似た実験で、0〜9の数字をランダムに一人の人が言って、数字が言われたらすぐに手を叩くというものです。ただし、ある決められた数字が言われた時だけ手を叩いてはいけません。

この2つの実験も衝動をどれだけ抑えることができるかというもので、誠実性のスコアが高い人は、自分を抑制することができるので、うまく課題をこなせます。

脳のメカニズム

上気したアイワイ・ギャンブリング課題が作られたのは、事故や病気で前頭葉のいくつかの部分に損傷を受けた患者が、以前は慎重だった人が、いい加減で衝動的になるということがあり、その患者を調べるためでした。

結果はこのような患者は誠実性のスコアが低い人と同じように、目先の利益に反応してしまい、最終的に儲からない山から引き続けるそうです。

この患者の事例から前頭葉が誠実性にとって重要な働きをしているようです。ここで脳画像を使った研究により、詳しく脳の働きを知ることができました。

ボランティアがアイワイ・ギャンブリング課題を行っている最中の脳画像をスキャンすると、背外側前頭前野と眼窩前頭野の代謝が活性化していたそうです。ゴー/ノーゴー課題でも同じような結果が出たので、ほぼ間違いなく背外側前頭前野と眼窩前頭野が誠実性に違いが生まれる原因のようです。

まとめ

脳損傷を受けた患者のおかげで、誠実性に違いが生まれるのは、脳の前頭葉にある背外側前頭前野と眼窩前頭野の働きの違いによることがわかりました。

最近では脳トレをして脳を鍛えるということも盛んに行われているようなので、自制心をもって仕事で成功したという人は、前頭葉を鍛えることで実現するかもしれません。

また、記事で書いた実験は手軽に誠実性を図ることができ、自分や他人の人柄を知ることができます。ちょっとした遊びとしてもやってみてはいかがですか?

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