記憶のシステムと種類「感覚記憶」「短期記憶」「長期記憶」

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今回は記憶のシステムと記憶の種類についてです。

記憶には「感覚記憶」「短期記憶」「長期記憶」があり、記憶の保持時間も順に長くなります。

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感覚記憶

感覚記憶とは、人間は五感の「視覚」「聴覚」「触覚」「味覚」「嗅覚」から外部の刺激を得ていますが、その情報を意味を理解せずになんとなくの状態で、1秒くらいまで記憶しておけるというものです。

感覚記憶があるのは、例えば目に見える風景を全てを記憶していては、人間の記憶容量はパンクしてしまうので、特に重要視されてない情報を間引いています。

感覚記憶から短期記憶へ移行するには、情報を「選択」することで短期記憶されます。

短期記憶

短期記憶は、感覚記憶から選択した情報を、一時的に記憶しておくためのものです。短期記憶は、記憶容量も記憶時間も小さいので、意識していなければすぐに忘れてしまいます。

例えば、買い物に出かける時に、冷蔵庫の中を見て、夕食の食材を覚えたり、生活用品でないものを記憶して買い物に出かけます。

短期記憶の保持時間

短期記憶の保持時間を調べるために、3つの文字や単語を被験者に見せた後、妨害課題を数秒程度おこなってから、記憶した3つの文字と単語を思い出してもらう実験をしました。

そうすると、妨害課題の時間が長くなるにつれて、急激に短期記憶が失われていき、わずか20秒以内で記憶した3つの文字や単語が失われてしまいました。

短期記憶は、記憶しようと努力しない限り、すぐに記憶は失われてしまいます。

また、「n、h、k」と3文字を記憶するよりも、「NHK」と記憶すると、後者は意味をもった、まとまった3文字なので、意味のない文字よりも記憶することが容易になり、なおかつ短期記憶の保持時間の低下は緩やかでした。

ワーキングメモリ(作動記憶)

ワーキングメモリは、認知心理学では作業記憶とも呼ばれています。

ワーキングメモリが発見されたのは、短期記憶に障害がある人が、長期記憶されないことや知的能力の低下が伴うだろうと予測されていたが、実際はそうならなかったことで考え出されたものです。

ワーキングメモリは、何か認知的な作業を行いながら、そのために必要な情報を一時的に保存するものです。(短期記憶+認知作業)

例えば、小説を読んで登場人物のことを覚えたり、暗算をしたりなどがあります。

関連記事:「できる人間=ワーキングメモリが高い人」ワーキングメモリ(作業記憶)って何?

長期記憶

短期記憶で選別された記憶は、長期記憶へ移行されます。

脳内では、海馬が短期記憶の中で必要な記憶とそうでない記憶を選別して、必要なものだけが長期記憶となり、大脳皮質に記憶されます。

海馬の選別基準は、喜怒哀楽などの感情的でインパクトのある情報や、海馬に蓄えられた記憶を何度も出し入れすることで、重要な記憶だと海馬が判断して、記憶が長期記憶として定着しやすくなります。

また、短期記憶から長期記憶に移行する際に、脳細胞何のタンパク質に記憶が置換されると考えられているそうです。

そして、脳内で作られるタンパク質の量を決定するのが、リボ核酸(RNA)というもので、記憶にとって重要な役割をしているようです。

長期記憶は、短期記憶と違って容量に制限がないとされています。また、長期記憶は半永久的に大量の情報を保存することができるようです。

長期記憶には大きく2つあり、言語化できる記憶と言語化できない記憶に分かれています。

手続き記憶

手続き記憶は、言語化できない感覚運動などの記憶しています。

例えば、自転車に乗るために、何度も転びながら、自転車のバランス感覚を記憶します。自転車に一旦乗れるようになると、何年経とうがその感覚は忘れません。

このように手続き記憶は、同じ経験を反復することで記憶が形成されて、一旦記憶が形成されると、かなりの長期間記憶が保たれる特徴があります。

手続き記憶で中心的な役割をしている脳部位は「大脳基底核」「小脳」です。

  • 大脳基底核は、筋肉を動かしたり、止めたりする。
  • 小脳は、筋肉の動きを細かく調節してスムーズに動かす。

何度も繰り返し練習することで、大脳基底核と小脳の神経細胞ネットワークが正しい動きを記憶していき、消えることがない記憶になります。

宣言記憶(陳述記憶)

宣言記憶は、言語化できる記憶のことを言います。

宣言記憶には、エピソード記憶と意味記憶があり、以下に詳しく説明します。

エピソード記憶

エピソード記憶とは、その名前の通り「思い出」の記憶のことです。

例えば、昨日の昼食や夕食で誰と何を食べたかという記憶や、友達や家族と何をして過ごした記憶の個人的な経験や出来事を記憶しています。

記憶の特徴としては、時間や空間、そのときの身体や心理状態など、出来事や経験に加えて、様々な情報も一緒に記憶します。

意味記憶

意味記憶は、知識の記憶のことです。言葉と意味や、形状、関係性などを記憶しています。

例えば、「リンゴ」は、大きさ、形、食感、味、果物の一種、英語だとアップル、禁断の果実(アダムとイブ)、アメリカのApple社など、リンゴに関する知識は意味記憶です。

エピソード記憶のように「いつ」「どこで」といった情報は持っておらず、どんなものか知っているという内容のみが記憶されます。

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