攻撃性と不安を増強する!?幸せホルモン「オキシトシンの副作用」

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幸せホルモン「オキシトシン」は、信頼や愛情、共感や社交性を強める効果があり、良い作用だけがクローズアップされがちですが、光あるところに陰があるように、オキシトシンにも副作用があります。

では、幸せホルモンのオキシトシンの副作用とはどんなものなのでしょうか?

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オキシトシンは嫌な思い出を強め不安を増強する!?

アメリカのノースウェスタン大学の研究で、オキシトシンの作用を調べるために3種類のマウスのグループを作って実験をしました。そのグループとは…

  • 遺伝子を改変したオキシトシンが作用しないマウスのグループ
  • 遺伝子を改変してオキシトシンが通常よりも多いマウスのグループ
  • 普通マウスのグループ

実験では、それぞれのグループのマウスを凶暴なマウスと同じ飼育カゴに入れて、社会的なストレスを与えます。

その後、凶暴なマウスと離して、6時間後に再び凶暴なマウスと同じカゴに入れて、それぞれのマウスグループを観察します。

オキシトシンが作用しないマウスは、凶暴なマウスのことは忘れており、特別な反応はありませんでした。逆に、オキシトシンが多いマウスのグループは、過剰に怖がることが分かりました。

この結果により、オキシトシンは幸せホルモンなのですが、恐怖や不安を感じた嫌な記憶が強く残り、嫌な記憶を思い出しやすくなり、不安が増強する作用があることが分かりました。

また、70以上の男性ボランティアにオキシトシンを投与する実験でも、オキシトシンを投与することで、不安が強くなり、嫌な記憶を思い出しやすくなり、嫌な刺激に強い反応を示す実験結果が出ています。

さらに、自治医科大学医学部教授の尾仲達史さんによると、オキシトシンを高濃度で摂りすぎると、オキシトシンの受容体が減少してしまい、攻撃性の上昇不安が増強する矛盾した効果があることがわかっています。

愛情が強すぎると、関係が壊れる事に不安を感じる事があります。

なので、ここでの不安とは「幸せを失うことへの不安」で、攻撃性が高まるのは「幸せを壊すものへの攻撃」なのかもしれません。

オキシトシンが人間関係に優劣を決める!?

オランダのアムステルダム大学の研究で、オキシトシンが人の行動にどのような影響を与えるか調査するため、オランダ人男性280名を対象に実験しました。

実験では、少量のオキシトシンを吸引したグループとそうでないグループに分けて、「5人を助けるために1人を殺すことは正義か?」という、道徳的ジレンマを扱った問題にどう答えるかを調べます。

出題される問題の登場人物は自国のオランダ人と他国民なのですが、実験結果ではオキシトシンが吸引しているかどうかで、登場人物の扱いに差が出ました。

オキシトシンを吸引した男性グループは、他国民を犠牲にしようとする傾向が高かったようです。

また、オレゴン州立大学の研究では、オキシトシンは自分の嫌いな人が成功した場合、嫉妬をかきたて、嫌いな人に自分が勝った場合は、得意な気持ちにさせるという結果が出ています。

つまり、オキシトシンは仲間意識を強めるが、仲間でない人を排除する傾向も強める効果があり、人間関係の優先順位を明確にして、グループの利益を優先する効果があるのでしょう。

産後クライシスの攻撃性はオキシトシンの副作用!?

産後クライシスとは、産後2年以内に夫婦の愛情が急速に冷え込む状況のことを言います。

厚生労働省の調査では、子供が0〜2歳の時に離婚した母子世帯の割合は全体の35.1%におよび、父子世帯だと24.2%になり、子供の年齢別での離婚率は最も割合が多いため、産後クライシスが原因にあるのではないかと言われています。

産後クライシスの原因は、体調不良、精神的不安、ホルモンバランスの乱れ、パパの育児不参加などがありますが、根本的な原因の1つにオキシトシンにあります。

オキシトシンには、愛情と信頼を築くホルモンで、母親とわが子が触れ合っている時に多量に分泌され、母と子は愛情を強めていきます。

しかし、最近の研究でオキシトシンは「他者への攻撃性を強める作用」があることがわかりました。

つまり、産後は母子の愛情が強くなり、夫の立場は2番目となります。そのため、夫が育児に非協力的な場合、夫は攻撃の対象となり、妻にイライラした態度を取られるのです。

なので、産後クライシスを回避して仲の良い夫婦関係を維持したいのなら、妻に共感して寄り添い、子育ては真剣に取り組まないといけません。

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