アドラー心理学「嫌われる勇気」の続編「幸せになる勇気」/岸見一郎、古賀史健

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「嫌われる勇気」の続編である「幸せになる勇気ー自己啓発源流「アドラー」の教えⅡ」が発売されたので、早速読んでみました。

「嫌われる勇気」ではアドラー心理学の理論が、対話形式で分かりやすく書かれていたと思います。でも、学んだことを行動に移そうとしても具体的な方法がわかりませんでした。でもその続編である「幸せになる勇気」は、その疑問を解消してくれました。

本著「幸せになる勇気」では、アドラー心理学の中で言われている人生の3つの課題「仕事の課題」「交友の課題」「愛の課題」の対人関係にどう向き合い、対処するかについて実践的な本として書かれています。

そして、この本のキーワードは「自立」です。今回は「自立」について気になった部分を私なりの解釈で書いています。

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叱ってはいけない、ほめてもいけない、教育とは?

教育の目的とは、子供たちが自立できるように手助けして、人生である対人関係の3つの課題へ取り組めるように育てることです。この本の中では自立についてこう書かれています。

  • 自立とは「わたし」の価値を、自ら決定すること
  • 自立とは「自己中心性」からの脱却すること
  • つまり、自立とは「自分を信じること、他人を信じること」 

現代は叱る教育から褒める教育に移り、褒めて伸ばすことが素晴らしい教育方法だと思われて、たくさんの人がその教育を推奨しています。

しかしアドラー心理学では、叱る教育も褒める教育も否定します。なぜなら、それが子供たちの自立を阻害してしまうからです。

賞罰で育った子供は、叱られることで命令だけに従う人間になり、他人に褒められことで、褒められることが目的となるのです。つまり、「自分で目標を設定して、自分の頭で考えて決断し、自ら行動すること」ができなくなるということです。

だから、「他人の言うことに従ってきた人」や「他人に褒められるからという理由で頑張ってきた人」は、いざ自分で将来を決めようとした時に、何をしていいかわからない、自分が何をしたいのかわからなくなるのだと思います。そして、いつの間にか自信をなくしてしまいます。

また、教えることが仕事の学校の先生もそうですが、親や会社で新人を指導する人も、教育することが下手だと思います。

ちゃんと教えることが面倒なのか、できないことを頭ごなしに叱って、自分の感情をぶつける人もいます。

また、日本人は褒め方が下手で、小手先でほめて教育しようとしても、ほめられている本人は「それは本心じゃなく嘘だよね?」と心を見抜いてしまいます。

そんなんだったら、何もしない方がまだマシでしょう。

そう考えるとアドラーの言うように、教育とは、

  • 親切にされたら「ありがとう」と感謝の言葉を伝えること。
  • 挫折したなら「どうしたらいいと思う?」と一緒に考えること。
  • 自信をなくしたなら「勇気づけ」すること。

そうすることで、「自立」を促すことだと思います。

人と人とは永遠に分かり合えない。

「愛に落ちる」「愛に溺れる」なんて言葉があるように、愛は盲目的な考えは、愛ではないと本著では語られています。

哲人:あなたがカメラをほしがっているとします。中略…このときあたなは、まるで恋に落ちたかのようにカメラに取り憑かれ、とめどない欲望の「嵐」に襲われるはずです。中略…。

哲人:しかし、実際に手に入れてしまうと、半年としないうちに飽きてしまう。どうして手に入れた途端に飽きるのか?あなたはドイツ製のカメラで「撮影したかった」のではありません。

それを獲得し、所有し、征服したかっただけなのです。・・・あなたの語る「落ちる愛」は、この所有欲や征服欲となんら変わりがありません。

この文を読んで、自分の過去の失敗した恋愛のことを考えてしまいました。「本当に相手のことが好きだったのだろうか?」「相手を独占し、所有したかっただけではないか?」と。

特に若いときは「これをやってほしい」「自分に関心や興味を持ってほしい」「認めてほしい」「愛してほしい」と「落ちる愛」のような自己中心的な考えを持ってしまいます。

しかし、それでは幸せになれません。愛とは「ひとりで成し遂げるものではなく、ふたりで成し遂げるもの」だからです。

哲人:フロムは言います。「人は意識のうえでは愛されないことを恐れているが、ほんとうは、無意識のなかで、愛することを恐れているのである」と。そしてこう続けるのです。

「愛するとは、なんの保証もないのに行動を起こすことであり、こちらが愛せばきっと相手の心にも愛が生まれるだろうという希望に、全面的に自分をゆだねることである」と。

相手が考えていることすべてがわかることなどありえません。逆に自分のことをなんでもわかってもらえるなんて思ってもいけない。

「人と人とは永遠に分かり合えません。だからこそ、自ら他人を信頼する、愛するしかない」

「幸せになる勇気」の中で、観念的な「神の愛」や本能的な「動物の愛」ばかり語られるが、誰ひとり「人間の愛」を語らろうとしないとあります。

語る人はあまりいないかもしれませんが歌ならあります。それはベット・ミドラーが歌うザ・ローズであったり、最近ではRADWIMPSというバンドの「最大公約数」という歌は、「人間の愛」「建設的な愛」を教えてくれます。

ただし「与えなさい。そうすれば、あなたがたにも与えられる」という教えを実践するには、アドラーが言うように、自分自身が他者に与えられる人間にならないといけません。

つまり「自立」が必要なのでしょう。

まとめ

「嫌われる勇気」も読んで感動しましたが、「幸せになる勇気」も素晴らしい内容でした。この本もわたしの人生のバイブルとして、何度も読み返したい本の一つです。

自分に自信があって対人関係が上手いと思う人にとっては、普通の本かもしれません。しかし「友達ができない」「恋愛がうまくいかない」など、自分は対人関係が苦手だと感じている人にとっては、とてもおすすめしたい本です!

「幸せになる勇気」は「嫌われる勇気」の続編になるので、「嫌われる勇気」を読んでいない方は、先にそちらをどうぞ!

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